学術講演会は下記のとおり開催されました。
日時 | 平成23年10月 8日(土) 13:00~19:00 |
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会場 | 大阪国際会議場 12階特別会議場 |
テーマ | 近未来の歯科医療 -その傾向と対策- |
講師 | 下川 公一 先生 北九州歯学研究会会員 日本審美歯科協会会員 九州歯科大学臨床教授 |
略歴 | 昭和43年3月 福岡県立九州歯科大学卒業 昭和48年7月 北九州市小倉北区開業 平成 3年4月 平成3・4年度日本歯科医師会生涯研修セミナー講師 平成 5年4月 福岡県立九州歯科大学口腔病理学教室非常勤講師 平成11年4月 平成11・12年度日本歯科医師会生涯研修セミナー講師 平成16年9月 福岡県立九州歯科大学臨床教授 平成17年4月 平成17年度日本歯科医師会生涯研修セミナー講師 |
記念講演
近未来の歯科医療 -その傾向と対策-
北九州市開業
下川公 一
21世紀を迎えて今歯科医療は大きく変貌を遂げようとしている。情報化社会の中でますます多様化し発展する医療技術と、よりレベルの高い治療効果を望む患者さんのニーズに答える為には、旧態依然とした20世紀型の歯科医療では到底対応することのできない時代となった。
一方では更なる歯科医師過剰が進行する中で、患者さんによる歯科医院選択型の時代が到来したといっても過言ではなく、一般歯科開業医に対してもより質の高いインフォームドコンセントを前提とした責任ある歯科治療が求められている。今開業医はそれらの様々な諸問題に対処すべく、情報システムの確立と、衛生的で清潔な歯科医院をアピールしながら、競争社会の中で生き残りを賭けての企業努力を余儀なくされている。
国民皆保険の名の下に行われてきた治療中心の医療から予防へと変りつつある一方で、再生療法・審美歯科治療・インプラント治療といった高度な知識と技術を必要とする先進医療にも急激に患者さんの期待感が高まって来ている。
患者さんの歯科治療に対する希望は実にはっきりしている。「より美しく快適に、よく咬めて丈夫で長持ち」これらの言葉に尽きる。これらの条件を満たしてくれるのであれば、ほとんどの患者さんは是非治療をお願いしたいと思っている筈である。しかしながら、一般開業医としてはその予算が限られて来ると、理想とは遠くかけ離れたものとなる。我々は今正に歯科医療・技術革命の真っ只中で、一般開業医としての生き残りを賭けた、厳しい現実への対応を迫られていることを自覚して、歯科医院の運営をして行かなければならない。その為には、歯科医自身が経営者として医療人として自らの意識改革を行いながら、患者さんに対しては分かりやすい医療を提供していく姿勢を示す必要がある。
現在地に開業して40年が近い。今、過去に行ってきた自分自身の臨床を総括しながら、新たに取り組み始めた当医院の歯科医療体制を紹介し、近未来を見据えて、私の考える21世紀型の歯科医療に付いて、その傾向と対策を語ってみたい。
講演項目
- 情報化社会でのインフォームドコンセント
- 継続受診とメインテナンスの確立
- 保険診療の質と採算性
- 再生療法の可能性
- 審美歯科の可能性
- 団塊の世代と若返り歯科
- 咬合治療と顔貌の変化