平成22年11月13日、天満橋学舎5階講義室にて本年度PGC最終コースが開催された。本年度は、5つのコースを6名の講師で開催したが、3名の他大学出身の講師を交えて行うことが出来た。本コースの講師である山本浩正先生は嘗てより交友の深い大阪大学のご出身で、歯周疾患に関して非常に造詣が深い先生である。先生の著名さと、衛生士さんや技工士さんにも広報をしたことで108名の参加者を得ることができ、会場は満席の状態で熱気に溢れていた。
今回の講演は「ぺリオのススメ~ぺリオ勝組になるために~」と題し、歯周疾患へのアプローチのパラダイムシフトについて、エビデンスを提示しながらわかり易く説明された。
はじめに歯周療法を4つのカテゴリー(Biology Technique Evidence Communication)に分類され、前半ではBiologyとTechniqueに関して先ず原因菌の最近の研究結果と抗生剤の選択基準等について述べられた。次に歯周ポケットに対する3つの外科的対処法の原理と方法を臨床データの推移を提示しながら説明された。
後半では、Evidence Communicationに関して実症例の臨床データを基に治療結果や経過の評価を継続的に行うことの重要性について述べられた。そして最後に、歯周ポケットとのコミュニュケーションについては、プロ-ビングデータに加えBOPを観察することの重要性や経過観察中に於ける再評価の価値観を患者様と共有することの喜びについて述べられた。
1日の講演を通じて、歯周病治療をパラデンタルスタッフと共に意識統一をし、情報を共有しながら実践していくことが重要であると強調された。講演は予定時間を超過し、終了後も活発な質疑応答が行われた。サーティフィケート授与式では、本学12期の高木 博先生から講師に対して丁寧な謝辞が述べられた。
最後に、藤野PGC委員長より本年度全コースを受講された近藤 保麿先生(大32回)と安保 晴夫先生(大50回)に認定書が授与され、平成22年度のPGC全コースが活気に沸く雰囲気の中で幕を閉じた。
来年度の100周年がより一層活性化することを祈念したい。
PGC副委員長 佐古 好正