3回シリーズの1回目「切開、剥離、縫合、減張切開の実習」が9月4日に開催された。
近年のインプラント治療は、大学での授業で教えられたり、国家試験で出題されるなど、以前のごく一部の限られた治療法という感覚ではなく、極めて広く身近に行われる治療という分野に変化してきた。
インプラント治療を取り入れる歯科医師は、このような流れに対して常に新しい情報を取り入れ、身につける一方、それがたとえ華やかな治療であっても、その成功の可否を左右するのは、従来から用いられている手技を基本通りきっちり理解して実践することであるということを教えられたと思う。今回(第1回)のコースは、午前は、吉竹賢祐先生がスライドと模型でのデモで切開、剥離、縫合の基本や減張切開講義された。ついつい普段あまり考えずに顧みることのない初歩的な部分でも、実は注意するべきところがこんなにたくさんあり、奥の深いものだということを改めて気付かされた。
午後は、野阪泰弘先生の説明に沿って、午前中に受けた講義の内容を豚の顎骨を使用して、実際に近い感覚で各自での実習を行い、講師の野阪先生、吉竹先生、中島先生の懇切丁寧な指導のもと、大変有意義な実践トレーニングになったと思う。受講された先生方は、今後益々いろいろなアドバンス的な手術手技を身につけられ、活躍される一方、それを成功に導くのは基本的なところをいかにきっちり行うかにかかっているということが、しっかり理解できたと思われる講義内容であった。
報告者:P.G.C. 委員 押谷敏之(大37回)