平成25年5月26日(日)、大阪歯科大学天満学舎創立100周年記念館4F大講義室にてP.G.C.1コース「審美歯科治療の最前線」が150余名の参加者を得て開催された。
午前の内藤正裕先生の講演では、長期経過を記録された症例を振り返って、天然歯が動的平衡の流れの中で修復物と共に摩耗していく。すべての歯は、傾斜しながら前方移動し上下顎のオクル―ジョンが絶えず変化することを示された。すなわち審美修復における黄金分割比は、一般に云われる単一的な数値であってはならないことを示唆された。また、インプラントについても言及され、前記の動的平衡の観点からはオープンコンタクトを生ずることもあると述べられた。午後のセッションでは、審美歯科技工では世界的に著名な、林 直樹先生が「インビジブル ビューティー」と題して講演された。審美修復物を作製する為の必要項目について話され、特に歯科医師と歯科技工士間のコミュニケーションと情報伝達が大切であることをご自身で撮影された素晴らしい写真をもとに説明された。
5分の休憩を挟んで本田正明先生のご講演が始まった。多年にわたる症例から、機能的歯のポジションが審美に大きな影響を与えることを示された。その後3人の講師の先生が壇上に上がられディスカッションが行われた。補綴物制作のデジタル化についての質問がありそれぞれの立場での考え方を述べられた。講師への感謝状及びサーティフィケート授与後に24期の大野先生より謝辞が述べられ熱のこもった雰囲気の中でコースは、無事終了することができた。講師の先生方・受講生の方々のご協力のお陰で真新しい立派な施設で有意義な講演会を行うことが出来た。
報告者:P.G.C.委員 疋田陽造(大31回)
文 責:P.G.C.委員長 佐古 好正(大28回)