平成28年6月26日(日)本学天満橋学舎にて上記コースが開催された。 講師は、本学歯科保存学講座の山本一世教授と同審美歯科室の末瀬一彦教授である。
冒頭に、山本教授から接着技法の沿革や原理について詳細に説明された。特に象牙質接着に於けるプライマー処理に関して第7世代に及ぶコンセプトの変遷についてビデオ(日歯生涯研修ライブラリー)供覧を含め、分かりやすく解説された。
次に今回保険適応と成った直接法CRファイバーコアー築造についての講義が末瀬教授により行われた。その中では、CAD/CAM冠についてのお話しもあり、ご自身がお持ちの調査結果も踏まえ脱離症例の報告が予想外に多かった事実に触れられた。このことが形成や接着操作の不備に大きく起因していることに警鐘を鳴らされていた。
表題の通り本コースは、ハンズオンであり、午後に行われた体験実習にとって非常に有用な内容であった。
午後の初めには、支台築造の原理原則について接着技法の変遷に伴う変化が説明された。その後、附属病院に移動し、ファイバーコアーの体験実習が行われた。受講者全員が希望された実習だけに、お手伝いを頂いた講座スタッフの先生方に対しても熱心に質問が投げかけられていた。メタルフリーの潮流の中で、新素材に対する接着技術が必須とされる現状にあって、内容も濃く非常に熱の籠った研修会となった。
報告者:P.G.C.委員 阪田 昌英 (大35回)
文 責:P.G.C.委員長 佐古 好正(大28回)