平成27年6月7日、本学楠葉学舎にて、卒直後コース 「支台歯形成の鉄人をめざして」が開催されました。
講師の先生は、本学歯科審美学室専任教授の末瀬一彦先生と有歯補綴咬合学講座非常勤講師の佐古好正先生でおこなわれました。
まず、末瀬教授より、支台歯形成の概要の講義があり、本題の支台形成の実習へ。
実習は、
1) 下顎大臼歯フルキャストクラウン
2) 下顎小臼歯CAD/CAM冠
3) 上顎小臼歯4/5冠
4) 上顎前歯オールセラミッククラウン
5) 上顎前歯ラミネートベニア修復と行われ、末瀬教授と佐古先生お二人の解説付きのデモがまずあり、それを踏まえて受講生がマネキンで実習をするっという形で進められた。実習中、受講生の方へのワンポイントアドバイスや、形成の勘所、そして評価、指導がマンツーマンの形で行われ、受講生の方も次々と与えられる課題に休憩時間をも惜しんで、模型に向かう姿がみうけられました。実習が終了し、質疑応答の時にCAD/CAM冠の脱離に話が及び、末瀬教授の方から、破折と脱離が合わせて、約一割あるとのデータの紹介があり、CAD/CAM冠を成功させるためには、
1) 支台歯形成は、維持力を考慮した形態に
2) 精度の高い適合性を追求すること
3) 接着性レジンセメントの確実な接着操作を順守すること。
とのお話があった。ややもすると、接着性レジンセメントの能力を過信してしまい、少しあまいフィットで維持形態もないような形成で、セメントの使用操作も守らない、となければ、外れてもしかたがない との回答があり、この実習を通じて、やはり、基本操作の確認、確かな形成技術の修得、精度の高い印象など、これらのことを確かなものしていくことの大切さを改めて、教えていただいた思いがした。
報告者:P.G.C.委員 植木俊雄 (大30回)
文 責:P.G.C.委員長 佐古 好正(大28回)