令和5年10月22日(日)本学天満橋学舎において今年度最後のポストグラデュエートコース第3コースが開催されました。
本コースの講師は、神戸市東灘区で開業の本学歯学部46回卒である大川敏生先生で、講義と実習のハンズオンセミナーでした。今回は18名の先生方が受講してくださいました。コロナ禍のため延期、中止となっていましたがやっと開催することができました。
午前中の講義は歯周病の病態の基本から歯周治療の進めかたを講義していただきました。歯周病は多様な病態を示す疾患であること、環境改善が必要な口腔の7つの問題を見つけ出すことがkey pointであることを教えていただきました。更には、SRPによる基本治療には限界があることを知った上で、歯、歯肉、骨の連続性をゴールに歯周外科処置の介入も考慮すべきであることも教えていただきました。また、切除療法と再生療法の接点は生理的な骨形態の獲得であるという内容でした。歯科医師も真摯に歯周病と向き合うことで天然歯保存とその永続性を目指すべきであるということを教えていただきました。スッと入ってくる心地のよい話術ですごく聞きやすい講義でした。
午後からは豚の顎骨を使い歯肉弁根尖側移動術の実習を行いました。ひとつひとつの器具の基本動作を教えていただき、その後「切開」「剝離」「縫合」など軟組織のマネージメント、基本的なテクニックを中心に実習を行ないました。歯周外科を広めたいという先生の熱い情熱が伝わる実習でした。最後は活発な質疑応答で終了となりました。
今回も非常に満足度の高いコースと受講生の評価を頂き本学同窓会が主催するポストグラデュエートコースの質の高さを実感しました。最後になりましたが、コース開催にあたり快く引き受けてくださった大川先生、熱心だった受講生の先生方に熱く御礼を申し上げます。
(大46 金田一弘 記)