開講報告

平成25年度ポストグラデュエートコース 2コース

歯周治療の診断・治療・管理 (実習コース)

平成23年7月21日 楠葉学舎で開催されました。

まず、本学歯周病講座 梅田誠教授より、歯周治療の概要として「歯肉炎・歯周病の分類」「原因と診断」「治療の進め方」についてご講義頂きました。その中で、進行の早い、若年性歯周炎等の侵襲性歯周炎については、一般開業医には手に負えないところがあるので、専門医や大学病院に送ること等、具体的な対応方法を含めて説明して頂きました。基礎的な歯周病の分類に基づく診断・治療法の講義は卒後、初診に戻る気持ちになり、良い勉強の機会になりました。

 次に、河野助教授より「歯周外科治療にあたっての術前条件」「適応条件」「歯周外科の分類」「目的による歯周外科手術の選択基準」「本学付属病院で使用している歯周外科セットの紹介」「歯周外科の基本手技」について講義を受けました。日常臨床では、一般外科と歯周外科の器具を混在して使っており、器具の選択の基本の確認になりました。歯周外科の基本手技においては、基本の確認ができ、日常臨床で応用法ばかり目の行きがちな手法について頭の整理ができました。

 午後からは、実習として豚骨をもちいて、午前に講義頂いた「歯周外科の基本手技のデモ・実習」をしました。講義だけでなく、その日のうちに講義内容の確認として実習させて頂くことは、細かい注意点に気づくだけでなく、日常臨床すぐに実践できるトレーニングとなり、非常に内容の濃いものとなりました。切開法としてDistal wedge,内斜切開、歯肉溝切開,歯冠乳頭保存術。縫合法として係留縫合、単純縫合、マットレス縫合、マットレス変法のデモ・実習と、最後に遊離歯肉移植術のデモ・実習をして頂き、盛りだくさんのコース内容となりました。受講者のみなさんは、卒後1年目〜ベテランの先生まで実習時間は限られておりましたが、熱心に受講して頂き、もっと実習を続けたい様子でした。

 最後に、準備から後片付けまで歯周病講座の先生方におかれましては、多大なご協力を頂きありがとうございました。実習の隙間時間を使って、先輩に手術手技の確認をしている熱心な若い先生の姿には頭の下がる思いでした。

報告者:P.G.C.委員 新谷継郎(大40回)
文  責:P.G.C.委員長 佐古 好正(大28回)