その日のおよそ2年前、私自身は未だ「甲寅会」同窓会の50周年記念同窓会が本当に滋賀の地で開催となることを確信してはいませんでした。
やはり50周年(まずもって100周年はない)、半世紀という一大イベントを地方開催でというわけにはいかないだろうと考えていたのです。それ程50年という時の流れと、その節目は大きく、本来ならばやはり母校の存する大阪の地でというのが妥当なところ、いや適切なのではないかという思いにあったのです。
同窓会は元々2年毎開催というような経過を辿っていて、順番としては既に、50周年のめぐり合わせは本滋賀県となっていたのかも知れません。
しかし、突如COVIT-19がやってきて、世の中の番くるわせ、順番荒らしを平気でやってしまっていたので、50周年記念同窓会の開催決定のあり方も仕切り直しがあり得たのかも知れないと思っています。そして、はっきり申し上げて、滋賀県の同窓実働4人でこのイベントを取仕切るのは大変すぎるのではないかという不安も私にはありました。
しかし結局、その日はやって来ることになったのです。もちろん、それまでの間、同窓の古藤博司君と同道、大阪の本部役員会合に出席。また、同窓会長の小出武君とは何度と知れず、打ち合わせの長電話。本県4人も数回にわたり会議会合と準備を重ねたことでした。いずれにしても、兎に角、手作りでもって最大限「思い出に残るもの」にしたいという強い想いがありました。
会場は大津の琵琶湖ホテル、JR大津駅からはシャトルバス運行も案内。宿泊にいたっては今回個人でのお願いにして、約半年前に同窓生方に文書連絡をとったのです。案内文や概略のプログラムは一応私が担当させて頂き、その内容は同窓会報前々号にもそのまま掲載しております。そしてこういった一連の事務業務、文書印刷から郵便発
送、通信回答のまとめ等々はすべて石川美晴君に担当してもらいました。
さてさて、当日2024年10月5日は、かねてより気掛かりであった空模様も順調で、本日、フィナーレで予定しているサプライズイベントに差しさわりがなさそうなことに一安心。ということでスタートします。
当日第一弾としては総会を開催し、来賓には、この年4月1日に就任された恩田信雄同窓会長にご出席、ご祝辞を頂きました。恩田会長におかれては当日、大へんご多忙の中にもかかわらずご出席賜わったことを改めて感謝申しあげる次第です。
また、理事長・学長の川添堯彬先生のご祝辞については同窓の副学長田中昭男君に代読して頂いたことでした。
総会終了後懇親会に先だって、同窓の覚道健治君による記念講演「顎関節治療の変遷と治療の最前線」を聴講。大へん熱い思いを感じたことでした。
懇親会のプログラムについては事前に多彩なプランも予定はしていたのですが、思いの他時間が押しせまってしまい、結果的に割愛せざるを得なかった情況もありました。
古藤博司君が奔走し、準備してくれた滋賀県の地酒。すべて口にすれば、一応近江一周となるとのこと。亀水化学工業株式会社の会長亀水忠茂君には同社の歯科用品の数種入リバッグをプレゼントに用意して頂きました。 私自身も、かの時代の想い新たにとの考えで、グループサウンズ、フォークソング等のオールディーズ音楽をBGMで。また大学入学年の、4月1日と卒学年の 3月31日の朝日新聞のコピーを準備したことでした。しかしながら、久方ぶりの同窓の出会いは積もる話題いっぱいで、そういった演出は特になくても良いのかなとも感じました。
やはり盛り上がったのは、懇親会始まりの乾杯。発声は一番遠路を来県してくれた長崎県の 寺田賢太郎君。そして閉宴前の学歌斉唱。音頭をとってくれたのは例によって(?)の岡正利一君。
何もなくても同窓会は楽しいのかも・・・という一つの結論でした。懇親会の司会進行役は、中林あつ子さんにすべておまかせ致しました。
ラストイベントとしては琵琶湖観光遊覧船ミシガンに乗船してのトワイライトクルーズ。 琵琶湖ホテルを辞して浜大津港へ徒歩約5分の道のり。懇親会場を出るまさにその時、BGMで「今日の日はさようなら」を皆に聴いてもらえるようボリュームアップしたのですが、語らいに夢中で、口ずさんでいたのは私だけだったのかもと思っています。
薄暮の中ミシガンは港を離れ約50分のクルーズ。卒業10年後の甲寅会同窓会時にも、当滋賀での開催となり、その際やはり、このミシガンに乗船してもらったのでした。今回はその想い再びとの考えでありました。
そしてサプライズイベントとして、最後までシークレットにしていた50発の花火を帰港少し前に打上げてもらうことにしたのです。既に闇に包まれ、波間にたゆたう湖上舟よりの花火。一つ一つを一年に見たてての50発。それぞれの想いを込めて見て頂ければと思ったことです。
ミシガン船上での結びの辞は石川美晴君。2年後大阪での再会を期しての言葉でした。
この度甲寅会50周年記念同窓会のテーマタイトルは、「時空を超えて」ということでした。私達は同じ道を志すなかで学窓を共にし、巣立って50年、これを期に今後の語らいも大切にしたいと思っています。
更に結びとして今回の出席者は59名と同伴の方でした。開催日直前になって数名の方の欠席連絡を頂いたわけですが、体調がその理由でした。お互い後期高齢者に違いはなく、この度、ご出席叶わなかった同窓生のみなさん、次回会えること(自らも含めて)を期待申し上げております。
(山本哲典 記)
ミシガン トワイライトクルーズ
卒業50周年記念同窓会 令和6年10月5日 於:琵琶湖ホテル